顔合わせの服装選びのポイントと押さえておきたい注意点を解説！

結納と顔合わせはどちらも同じだと思う方もいるでしょう。しかし、この2つは全くの別物です。そこで以下では、結納と顔合わせの違いをご紹介します。

結納とは

結納は、結婚を正式に形で表す儀式です。そんな結納には、「正式結納」と「略式結納」の2種類があります。正式結納の場合、仲人が両家を行き来して結納品を納めることになるため、数日かかることもあります。

一方で、略式結納は両家が集まった場所で結納品を納めるため、何日も日をかけることはありません。昨今は、簡易的な略式結納を行うカップルが多いようです。

顔合わせとは

顔合わせは、お互いのご両親を紹介することが目的となります。ただ顔を合わせるだけでなく、食事をしながら親睦を深めることが少なくありません。そのため、顔合わせを行う際はレストランや料亭などで行われることが一般的です。

本人たちが着用する顔合わせにふさわしい服装は、スーツもしくは着物です。お互いの家族の親睦を深めやすいように堅苦しい雰囲気にしたくないと考えているなら、カジュアル感を出すのも良いでしょう。さらに、よりカジュアルにしたい場合であれば、普段着に近い服装にしてもかまいません。ただし、格式のあるレストランなどはドレスコードを設定しているところもあります。カジュアルな服装に不安があるなら、事前にお店に確認しておくと安心です。

ドレスコードがないお店で顔合わせを行い、お互いにカジュアルな服装にすると決めている場合であっても、結婚に向けた大切な場であることは忘れてはいけません。ジーンズやスニーカーなど過度にカジュアルな服装をすることは避けるようにしましょう。また、どのようなスタイルであっても清潔感のある服装であることは欠かせないポイントです。

ご両親の顔合わせ当日の服装については、本人同様にスーツもしくは着物が無難です。お互いにカジュアルな服装にすると決めている場合には、ふたりに合わせると良いでしょう。ただし、顔合わせの主役はあくまでも結婚する当人です。そのため、ご両親が主役よりも格上となる服装や派手な格好となることは避けるようにしましょう。

顔合わせに兄弟・姉妹が参加する場合は、ご両親と同様に主役のふたりよりも派手にならないよう注意が必要です。主役のふたりがスーツやワンピースを選ぶのであれば、それに合わせると良いでしょう。ただし、落ち着いた色合いのものを選ぶことが大切です。

兄弟・姉妹は、フォーマルな場に慣れていないこともあるかもしれません。その場合、「セミフォーマルで」「カジュアルで」と曖昧に伝えるよりも、「襟付きのシャツを着て」というように服装を明確に伝えておくのがおすすめです。そうすれば、顔合わせ当日に服装の格が合わないという事態を避けることができます。

兄弟・姉妹が中学生や高校生であれば、学生服でも問題ありません。顔合わせでは、年齢に合ったフォーマルな服装で参加してもらうようにしましょう。

顔合わせの服装選びで失敗しないためには、いくつかのポイントを押させておくと安心です。ここでは、顔合わせの服装選びの注意点をご紹介します。

服装の「格」を合わせる

顔合わせでは、服装の「格」を合わせることが大切です。例えば、一方の家族がスーツなのに対してもう一方の家族が着物だと、ちぐはぐな格好になってしまいます。それぞれが気まずい思いをしてしまうだけでなく、集合写真を撮影してそれが結婚式に使われることもあります。顔合わせで嫌な思いをしないためにも、両家のご両親の意見を聞きながら服装の格を合わせるようにしましょう。

場所によって服装を合わせる

服装は場所によっても合わせることが大切です。前述したように、お店によってはドレスコードが設定されています。ドレスコードを守らないと入店を断られる可能性もあるので、事前に確認しておきましょう。

また、ドレスコードがないお店でも、例えば格式のあるレストランでカジュアルな服装だと周囲から浮いてしまいます。反対に、カジュアルな雰囲気のお店で着物だと周囲から浮いてしまうでしょう。これでは周囲の目が気になって落ち着いて顔合わせができなくなってしまうため、場所に応じて服装を合わせる必要があります。

季節・気候に合わせた服装を選ぶ

顔合わせの際は、季節・気候に合わせた服装を選ぶことも大切です。例えば暑い時期に顔合わせをする場合、快適に過ごせるよう露出が多い服装を選ぶ方もいるかもしれません。しかし、露出が多い服装はマナー違反です。露出が少なくても快適に過ごせるよう、通気性の良いスーツなどを選びましょう。

寒い時期は、コートやマフラーなどを着用して顔合わせの会場に入りますが、中に入ったら外すのがマナーです。クロークなどに預けられる場合は、預けておくと良いでしょう。

顔合わせを行うにあたって、日時や会場、プログラムなどを決めておく必要があります。また、顔合わせで婚約指輪をお披露目したい方もいるでしょう。ここでは、顔合わせに必要な準備をご紹介します。「なにをすれば良いのかわからない」と悩んでしまう方は、ぜひご参考にしてください。

日時を決める

まず、両家のご両親が集まれる縁起の良い日を押さえるために、日時は早めに決めておくようにします。特に大安や友引は予約が埋まりやすいため、早めの準備が必要です。顔合わせを実施する日は結婚式当日から3～6ヵ月前が目安となります。ただし、結婚式を行うのがかなり先になる場合や結婚式を行わない場合は、顔合わせが遅すぎると相手のご両親に失礼にあたります。そのため、結婚が決まったら早めに顔合わせをセッティングするようにしましょう。縁起の良い日にお店の予約がなかなか取れない場合は、その旨もご両親に伝えておくのが無難です。

場所を決める

次に、場所も事前に決めておかなければいけません。結婚に向けた大切なイベントを行う場であるため、格式のあるお店や落ち着いて過ごせる場所を選ぶのがポイントです。個室が取れるレストランや料亭などを選ぶと良いでしょう。

また、立地については両家のご両親が足を運びやすいところを選ぶことが大切です。ご両親が遠方に住んでいる場合は、お互いの実家の中間地点で顔合わせの場を設けるケースが多く見られます。

食事については、当日手間取らないためにも、その場での注文ではなく、事前に予約しておくようにしましょう。料理はコース料理にしておくと会話とともにゆっくりと時間をかけて食事を楽しむことができます。予約する前にご両親の好みやアレルギーの有無なども聞いておくと安心です。

プログラムを決める

顔合わせを行う際は、プログラムも決めておくと良いでしょう。流れがわからないと、グダグダな状態になってしまうかもしれません。事前にプログラムも立てておけば、滞りなく顔合わせの時間を過ごせます。自己紹介や写真撮影のように、具体的になにを行うか大まかな流れを決めておくのがおすすめです。そうすれば、当日なにをすれば良いのかわからず慌ててしまうのを避けることができます。

相手家族のことを事前に聞いておく

相手のご両親と初対面の場合は、緊張してなにを話せば良いのかわからないもの。「この話をしたら失礼にあたるのではないか」と不安になるあまり、なにも話せなくなってしまうことも考えられます。無言状態が続いて気まずい思いをしないためにも、相手家族のことを事前に聞いておくと良いでしょう。相手のご両親が好きなものや趣味などをリサーチしておけば、当日会話に困ることはありません。

誰が費用を負担するのか決めておく

顔合わせを行う際は、誰が費用を負担するのか決めておくことも大切です。支払いについて決めておかないと、お会計の際に「自分が出す」と言い合いになってしまいかねません。お会計をスムーズに済ませるためにも、事前に話し合っておきましょう。

また、遠方からご両親が来る際は、交通費用や宿泊費用が発生することもあります。その費用も結婚するふたりが負担するのかどうかを併せて話し合っておくのがおすすめです。

手土産を準備する

顔合わせの際は、手土産も用意しておかなければいけません。手土産は両家から用意し、金額はどちらかが出すぎないようにバランスが取れたものを渡せるようにしておきます。お互いのご両親で相談することではないため、結婚する本人たちが間に入って調整しましょう。

婚約指輪を準備する

婚約の記念品である婚約指輪も顔合わせのときに用意しておきたいアイテムです。顔合わせに持参すれば両家のご両親にお披露目する機会にもなります。婚約指輪の準備は注文から手元に届くまで時間がかかるため、早めに動くことが大切です。フルオーダーしなくても、刻印やサイズ調整などで思いのほか日数がかかるため、遅くても顔合わせの日の3ヵ月前までには注文しておくことをおすすめします。

顔合わせのときは、会話にも気をつけることが大切です。例えば、普段からあだ名で呼んでいるときは、顔合わせでは下の名前で「◯◯さん」と呼ぶようにしましょう。あだ名で呼び合うことはふたりの仲の良さを感じさせますが、相手のご両親があまり良く思わないことがあるかもしれません。相手のご両親を呼ぶ際は「お父さん（お母さん）」ではなく、「◯◯さんのお父さん（お母さん）」と呼ぶようにしましょう。

このほか、身内にしかわからない話も避けるのが無難です。顔合わせはお互いの親族の関係を深めるためのものなので、自分たちだけにしかわからない話で盛り上がらないよう注意しましょう。

顔合わせで良好な関係を築くためにも、宗教の話や自慢に捉えられるような話、自分の価値観を押し付けるような話も避ける必要があります。また、お互いのご両親が野球やサッカーなどのスポーツファンでも、好きなチームが違う場合はスポーツの話も避けると良いかもしれません。

事前にお互いの家族の情報をリサーチしたうえで、どのような話をするのか決めておくのがおすすめです。

結婚するとお互いの家族とこれから長く付き合っていくことになります。そのため、初めてお互いのご両親が集まる顔合わせの場ではできるだけ良い印象を与えたいと思うもの。結婚前の大切な顔合わせで良い印象を与えるためには、服装選びが重要です。場にふさわしい服装をすることは最低限のマナーにもなります。両家が気持ちよくスムーズにあいさつできるようにするために、当日は服装にも気をつかうようにしましょう。