結婚を機に、会社を辞めようと考えている人もいるでしょう。そういった場合は、プロポーズを受けたら、いよいよ本格的に退職に向けて動き出さなくてはなりません。では、結婚を機に退職する場合、どのようなことに気をつけたらいいのでしょうか。ここでは、結婚をきっかけに会社を辞める場合の、退職届の書き方と提出のタイミングについて解説します。

プロポーズを受けたらいつまでに書く?

プロポーズを受けたからといって、すぐに退職届を書かなくてはと焦る必要はありません。なぜなら、プロポーズ後すぐに結婚となるわけではないからです。そこから、一般的には両親への挨拶や結婚式の準備、新居探しなどがあるでしょう。基本的には、退職届を書くのは結婚式の日取りが決まってからで問題はありません。ちなみに、結婚式の前に同居を始めるなど引越しが決まっている場合は、引越し日より最低1カ月前には提出できるようにしておきましょう。なぜなら、新居へ引越して住所変更などを行ってから退職となると、会社での事務処理の手間になってしまうからです。ただし、退職後も給与明細などの書類が送られてくることもあるので、退職後に引っ越すつもりの人も、新しい住所はきちんと会社に伝えておくことが大切です。

退職届を出す前に上司に報告と相談

結婚が決まったら、まずは上司に報告しましょう。退職は、最低でも1カ月程度余裕を持たせるのが一般的です。しかし、会社や部署によっては、業務の引継ぎや後継者を募集するなど調整が必要な場合もあります。それは会社によりけりですが、中には数カ月かかる場合もあるでしょう。そのような場合、1カ月前の報告では引継ぎが終わらず、結果として後継の人に迷惑がかかってしまうこともあるかもしれません。そうなってしまっては、せっかく結婚という晴れやかな理由で退職するのに、周囲に責任感のない人と良くない印象を持たれてしまいます。
立つ鳥跡を濁さずといいますが、どうせならすっきりと人に迷惑をかけずに気持ち良く退職しましょう。そのためには、しっかりと上司と相談して辞めるタイミングを決めるのが良いです。

結婚で退職届を出す際の一般的な書き方

会社によっては、所定のフォーマットが用意されていることがあります。まずは、そういったものがないか調べてみましょう。ない場合には、自分で紙を用意します。白地の紙や、シンプルな白の無地の便箋でも良いでしょう。封筒も、白の透けないものが良いです。ただし、退職届は手で渡すものなので、郵便番号の赤枠が印字されているものは避けましょう。また、書式はインターネットでダウンロードできるものなども使えます。筆記具は、黒のボールペンや万年筆を使います。このとき、消せるタイプのボールペンを使用するのはやめましょう。
退職の理由は「自己都合」と「会社都合」の2通りありますが、結婚は自分の都合(自己都合)なので、退職理由は「一身上の都合」となります。会社都合とは、会社が倒産した場合や、リストラなどで解雇された場合に使用するものです。
基本は縦書きで、一番右の中央に「退職届」、2行目の一番下に「私事」と書きます。3行目から本文に入り、「このたび一身上の都合により、」で始め、次の行に「(平成など年号を入れる)〇年○月○日をもって退職させていただきたく、」、次の行に「ここにお願い申し上げます。」と書きます。
そして、1行空けて、提出日を年号、月、日の順で入れましょう。次の行に部署名と氏名、1行空けて会社名、次の行に代表者名を書きます。氏名の下には、押印しましょう。このときに気をつけたいのが、会社名についてです。株式会社などの場合には、(株)と省略せず、きちんと正式名称で書きましょう。また、代表者名は自分の名前よりも上に位置するように書きます。「様」もしくは「殿」をつけるのを忘れないでください。
書き終わった退職届を封筒に入れる際には、3つ折りにします。そして、封筒の表書きは「退職届」、裏面には、自分の部署と氏名を記入しておきましょう。上司に手渡すものなので、封をする必要はありません。

結婚で退職する場合のタイミングは?

退職のタイミングが結婚だからといって、別の理由の退職と特別タイミングが違うわけではありません。ただし、彼が転勤しそれについて行くため引越すなどの場合は、退職しなければならない期日がせまっている場合もあります。そういった場合には、遠慮せずにきちんと上司に相談してみましょう。退職の日を考慮してもらえるかもしれません。
結婚は自分のタイミングでするものですが、会社を退職する以上、どうしても他人にも影響が及びます。できる限り人に迷惑がかからないよう配慮するのが、良いタイミングといえるでしょう。

まとめ

結婚の退職は自己都合として扱われます。退職時には、業務の引継ぎや後継者探しをしなければならない場合もあるでしょう。残された人たちに迷惑をかけないのが、互いに心地よい退職のコツです。プロポーズを受け結婚が決まったら、早めに上司へ報告と相談をすることを忘れないでください。そして、きちんと退職届を書き、マナーにのっとって、誠意ある態度で退職届を提出しましょう。