プロポーズされたら、結婚に向けて準備していくことが多くあります。最初にして最大の難関といっても過言でないのが両親への報告です。特に相手の両親に悪い印象を持たれると、これからの関係が悪くなるどころか、結婚を認めてもらえないという事態にもなりかねません。そこで、今回は両親に挨拶に行くときのポイントについて解説します。

その1:事前の打ち合わせはしっかりと

プロポーズされたら親に報告しようと考えるのは自然なことですが、いきなり挨拶に行くのは良くありません。まず、実家に電話をして、「会わせたい人がいます」というように結婚の意思があることを両親に伝えましょう。続けて、挨拶の日取りを決めたいことも告げますが、そのときに相手の大まかな情報も伝えておきます。そうすることで、両親は心の準備をしやすくなるからです。日取りを決めるときは両親の都合を優先してください。なるべく他の予定がない日を選んでもらいましょう。なぜなら、挨拶は短時間で終わることもありますが、話が盛り上がって長引いたり、そのまま食事をしたりするケースもあるからです。両親が相手をもてなしたいと考えている場合は、この段階で相手の好きなメニューを尋ねられることもあります。他にもいろいろ質問されるかもしれませんが、事前の打ち合わせとして、しっかり情報交換をしておきましょう。また、お互いの両親への挨拶の日取りが決まったら、相手と打ち合わせすることも欠かせません。両親の性格や経歴、好きな話題などの情報を共有しておくことが大事です。

その2:服装や手土産は抜かりなく

相手の両親に挨拶に行くときに重要なポイントとして、服装の選択が挙げられます。失礼な印象を与えないように、当日の身だしなみには気を付けなければなりません。選択の決め手になるのは、清潔感があって誠実に見えることです。ただし、いくら清潔感があっても、普段から着ているようなカジュアルな私服で行くのはNGと考えておきましょう。地域や年齢によって差がありますが、結婚の挨拶を厳粛な儀式と考えている親もいます。男性ならスーツ、女性ならワンピースなどのきちんとした服装を選んでください。また、手土産を持って行くことも一般常識として忘れてはいけません。自分たちのために場と時間を確保してくれたことへの感謝を示す意味合いがあります。手土産は両親が好きな菓子類を選ぶのが基本ですが、数量を決めるときには注意が必要です。両親だけでなく、同居している家族全員分が入っているものを選んでください。不在の家族が後から食べやすいように、個別に包装されているものがおすすめです。

その3:礼儀正しい振る舞いを心がけて

相手の実家の玄関先に着いたら、呼び鈴を鳴らす前にコートを脱ぎましょう。迎えに出てきた親の顔を見ながら、元気よく挨拶をしてください。中に招き入れられ、あがるように促されたら、靴を脱いで玄関の端にきれいにそろえておきましょう。通された部屋では、下座を探して座るのが基本です。たとえば、洋室なら入ってきたドアに一番近い席に座ります。席を指定してくれるケースも多いので、その場合は無理に下座に座らなくても良いです。また、迷いやすい点として相手の両親の呼び方があります。結婚後であれば、「お義父さん」「お義母さん」と呼ぶのが一般的です。しかし、結婚前にそう呼ぶと非常識と思われるかもしれません。そのため、「花子さんのお父さま」「太郎さんのお母さま」というような呼び方をしておくのが無難です。食事を伴う場合は、どれぐらい手伝うべきか悩む人も多いでしょう。もてなそうとしているのに、強引に手伝われると迷惑になる可能性があります。「お手伝いいたします」と一声かけて、その反応を見て判断しましょう。

その4:挨拶を切り出すタイミングを知っておこう

目的は結婚の挨拶ですが、到着早々いきなり切り出すのは避けたほうが良いです。しっかり挨拶をした後は、場を和ませることが先決です。天気などの当たり障りのない話から始め、少しずつ距離を縮めていく必要があります。事前に聞いていた情報を参考に、共通の話題を盛り込みながら会話をしばらく続けてください。多くの場合は、自分が一方的に話す展開にはならず、両親からの質問も受けることになるでしょう。答えにくい質問をされる可能性もありますが、目を見てしっかり話すことが重要です。また、避けるべき話題もあるので注意してください。その代表は政治と宗教に関することです。人によって信条が異なるデリケートな話題なので、一気に緊張感が走る可能性もあります。そのような話題は選ばず、相手の幼少時代のことを質問するなど、楽しい受け答えが続くように配慮しましょう。時間が経って話題が途切れたら、いよいよ切り出すタイミングです。「プロポーズされたら親に報告」という言葉をよく耳にするかもしれませんが、報告ではなくお願いのつもりで、「認めていただけますでしょうか」というように切り出すのがポイントです。

結婚の挨拶は好感度アップのチャンス!

プロポーズされたら親に報告を早くして、結婚の準備を進めたいと焦る人が少なくありません。そのような状態で挨拶に行くと、きちんとした振る舞いができない可能性があります。いったん落ち着いて、挨拶のノウハウを確認しておきましょう。評価が良ければ、今後の親戚付き合いもしやすくなります。挨拶を終えたら、最初の親戚付き合いである両家の顔合わせに向けて、婚約指輪の準備をすることがおすすめです。今後の親戚付き合いや結婚準備もうまくいきやすくなるので、がんばって挨拶を成功させましょう。