2020年冬。私たちが大学を卒業する頃、世界は新型コロナウイルスが猛威を振るっていました。私が帰国する際、アメリカ人の彼は入国することができず、そこから海を越えての遠距離恋愛が始まりました。一番辛かったのは、次にいつ会えるかわからなかったこと。いつかは会えるという一筋の希望を胸に、毎日のようにメッセージを送りあい、テレビ電話で話し、時にはオンライン上で一緒にゲームをしたり、料理を作ったりして過ごしていました。
1年経ったある日、彼からいつもより遅い時間に電話が。「Will you marry me?」突然の言葉に驚きましたが、それ以上に嬉しくて、彼が入国できるようになったら、すぐに籍を入れようと約束しました。オンラインのプロポーズで指輪がなかったので、再会したら一緒に買いに行けるよう、まずは私が一人でアイプリモへ。「遠距離恋愛中の彼がもう少しで入国できるので、下見に来ました」とスタッフの方に伝えると「たくさん試着して、彼に感想を伝えてください」と温かく迎えてくれました。
2022年10月。ついに私たちは1年8ヶ月ぶりに再会しました。この時の喜びは、言葉にはできません。彼の時差ボケも治らないまま、アイプリモへ。やっぱり一人より二人の方が楽しい!と思いながら、私たちが選んだ指輪は「ノクターナル」。大航海時代に航海士の必需品だったと言われる星時計をモチーフにしたもの。広い海を越えて出会い、先が見えない中でも明るい希望を抱き、会えない時間も星空の下でつながっていた私たちにふさわしいリングに出会えました。これから先もずっと、私たちの人生を輝く方へと導いてくれることを願って。
(東京都 K.Kさん)