新婚の頃は「10周年にはスイートテンダイヤモンドを贈るよ」と言ってくれていたのに、10年経っても20年経ってもプレゼントしてくれません。クリスマスや誕生日に小さなペンダントやブレスレットをもらったりもしたけれど、私は指輪以外のプレゼントは欲しくありませんでした。かといって、自分で買うのも違う。彼からプレゼントされる指輪が欲しかったのです。「私はスイートテンが欲しいから、もうプレゼントしなくていいよ」そう彼に伝えたきり、もう指輪のことはすっかりあきらめていました。
結婚30年を迎える頃、夫が突然、私にパソコンの画面を見せてきました。金銀プラチナ預金の残高でした。「今から引き出すよ」と言って。私のために積み立てをしてくれていたなんて、まったく知らなかった…。「嬉しい〜!」と大声を出して飛び上がって喜びました。
休日、夫とアイプリモへ。店内でいろんな指輪を見ていると「一番大きいのにしたら?」と言ってくれたので、エタニティリングの中でも一番大きな粒が光る「セレーネ」を選びました。
実は10年前、夫は余命を宣告されました。なんとか一命を取り留めて、今は元気に仕事を続けられています。私は一日に何度も指輪を見ては、嬉しさと幸せを噛み締めています。結婚から30年。彼と結婚して本当によかった。これからの人生も、この指輪とともに輝き続けますように。
(福岡県 K.Wさん)