気になる!結婚事情

プロポーズや婚約指輪の意義、結婚指輪の選び方、結婚式までの準備など、結婚にまつわるいろいろについて解説します。

左手薬指だけじゃない!世界の婚約指輪事情

左手薬指に指輪をしていると、日本では、多くの人が「婚約や結婚をしている」と判断しますよね。でも、海外ではそうとは限らないのをご存知ですか? 結婚指輪や婚約指輪を着ける場所やその意味は、お国柄や宗教、時代によっても異なります。今回は世界における指輪の着用習慣について、ご紹介します。

■左手に着用する国、右手に着用する国
結婚指輪や婚約指輪を着用する指の違いについて、世界を見てみると、「左手薬指」に着用する国も多くありますが、「右手薬指」に着用する国、それぞれを右手と左手に着ける国まで様々。欧米や日本を始め、左手薬指の国が最多ではありますが、ヨーロッパでもドイツやオーストリア、北欧の国々などは「右手薬指」に結婚指輪をするのが一般的。ドイツなどでは婚約指輪は左手、結婚指輪は右手に着用するのが通例となっています。

キリスト教文化圏でも、一般的にカトリック派は左手に、プロテスタント派は右手に着用する傾向が見て取れます。アジアの国々では欧米にならって左手薬指に着用する国が多いですが、指輪の習慣がない地域も。台湾などは、「男性は左手薬指、女性は右手薬指に結婚指輪を着用する」といった他にはない風習がある地域もあるようです。

■左手、右手、それぞれの由来や背景は?
多くの国で左手薬指に着用されるのは、「心臓と一本の太い血管で繋がった、特別な指である」と信じられてきた背景があります。紀元前2500年頃の古代ギリシャ時代、心臓は人間の感情を司る場所とされており、そこに繋がる特別な左手薬指に着用することで、カップルの心を結ぶという意味合いがあったそうです。
また別の説では、11世紀頃にローマ教会が正式に結婚指輪に祝福を与えるようになった頃から、左手薬指に着用するのが正式となった、とする説も。カトリックでは右手は「権力と権威」、左手は「服従と信頼」を表すとされており、なかでも左手薬指は「愛情」や「創造」を司る指として、大事にされています。

一方、右手に結婚指輪を着用する国では、「右手=血液が循環を始める手」として重んじられてきた背景があるとされています。どちらにしても薬指に着けるのが主流ということになりますが、歴史を辿れば、古代ヘブライ人などは「右手人差し指」、17世紀のフランスでは「親指」に着用していたという説も。現在でも東南アジアなどの地域では足の指に着ける国もあります。
同じように「結婚指輪」や「婚約指輪」の文化を採用していても、国や時代が変われば、着用する指については本当に様々な特徴があるのですね。

■結婚式前後で着用する指を変えるのも一般的
着用する指については特に決められたルールがあるわけではなく、日本でも「絶対に左手薬指にしなければならない」というわけではありません。そのため、おふたりなりの理由やこだわりがあれば、他の指に着用しても特に問題はないそうです。
ただ左手薬指は、全指のなかで一番動かす機会が少ない指のため、「指輪を不用意に落としにくい、邪魔になりにくい」といった機能的な側面もあります。実用的で、しかも何千年も育まれてきた由来があるとなれば、特に理由がない限り、左手薬指に着用しない理由はないですよね。社会的に考えても、左手薬指にしておいたほうが誤解もされにくく、自分たちとしても結婚や婚約をした意識を持ちやすいのではないでしょうか。

また、結婚式までは婚約指輪を左手薬指に着けておき、式当日、結婚指輪の交換の儀式のため、一時的に右手指輪に移動させる、という手順を採用しているカップルも近年は多くいます。式の後に、結婚指輪の上から、再び婚約指輪を戻して「重ね着け」する……というのが一連の流れになりますが、これは「結婚指輪を婚約指輪でロックすることで、永遠の愛の証となる」といった説に由来に基づいています。

とはいえ、「式の後は、左手中指に婚約指輪をする」という人もいれば、「儀式後も婚約指輪は右手薬指に、結婚指輪は左手薬指に着用したまま」という人もおり、このあたりは自由に着用してOK。仕事の内容や家事の頻度、ファッションやTPOに合わせて、その都度、好きな指に着けるのも全く問題はありません。結婚指輪は固定で左手薬指に着けておき、婚約指輪は決めないでおく、というのもひとつの方法です。

以上、指輪を着用する指の違いや各地の風習についてご紹介しました。海外に訪れる際には、カップルの指に着目してみるのも楽しそう。文化交流という意味では、「私の国ではこうですが、あなたの国ではどうですか?」と尋ねてみるのも面白いかもしれません。