気になる!結婚事情

プロポーズや婚約指輪の意義、結婚指輪の選び方、結婚式までの準備など、結婚にまつわるいろいろについて解説します。

フランス皇太子も贈った!次世代に受け継がれるヨーロッパの宝石、”Bijou de famille”

紀元前3000年頃の遺跡からも装飾品として発掘されるなど、人類の長い歴史で愛され続けてきた「宝石」。その輝きや美しさは年月が経っても半永久的に劣化することがないため、長い間持ち主を引き継いで大切にされている宝石もあります。なかでも、家族で代々引き継がれていく宝石は、「Bijou de famille(ビジュ・ド・ファミーユ)」と呼ばれています。

■”Bijou de famille”ってどんな宝石?
「Bijou de famille」は、フランス語で“家族の宝石”を意味する言葉。その名の通り、親から子へ、子から孫へ、またその子どもへ……と家族の系譜のなかで引き継がれていく宝石やジュエリーの総称です。歴史が深く、伝統を重んじるヨーロッパでは、何らかの「Bijou de famille」を持っている家庭も少なくなく、そのため、これを婚約指輪として婚約者に贈るカップルも少なくないのだとか。

何十年、時には百年を超えてその家に受け継がれてきた指輪は、“家族の愛の象徴”として別格の重みがありますよね。愛が繋がれて今があることを実感できますし、そのファミリーの歴史や変遷を静かに見守り続けてきた存在だと思うと、どこか神秘的な魅力も感じます。

■英国キャサリン妃のリングも、”Bijou de famille”
近年、世界で最も有名になった「Bijou de famille」と言えば、何と言ってもイギリスのキャサリン妃に贈られた指輪ではないでしょうか。

これは、故ダイアナ妃がチャールズ皇太子と婚約の際に贈られた、「ガラード(GARARRD)」というブランドのもの。12ct(※9ctという説もあります)という大きなブルーサファイアの周りに14個のソリテールダイヤモンドがあしらわれた、非常に豪奢なリングです。奇しくも二人の離婚が成立したその日も、ダイアナは左手薬指にこの指輪を着用していました。このことからも、彼女にとって非常に思い入れの深い指輪であったことが伺い知れます。

彼女の指輪への思いを、息子であるウィリアム王子とハリー王子も知っていたのでしょうか。二人がダイアナ妃の遺品から好きな物をひとつずつ貰い受けることになった際、弟であるハリー王子がこの指輪を選んだそうです。その後、兄であるウィリアム王子がキャサリン妃にプロポーズする際、自分が譲り受けたカルティエの「タンクフランセーズ」という腕時計と交換してほしい……と頼み、交渉が成立。現在はキャサリン妃が愛用する指輪となっています。

「Bijou de famille」としては2世代とそう長くはありませんが、深い親子愛、そして兄弟愛をも感じさせるエピソードですよね。大人になり、最近はダイアナ妃への尊敬と深い愛情を躊躇うことなくメディアでも語っている二人。この指輪についても、ウィリアム王子は「非常に特別な指輪だ」と明言しています。

幼い頃、愛する母と一緒に暮らせなくなり、さらに悲しくも永遠の別れをすることになった二人ですが、だからこそ自分の伴侶となる女性には、「母の想いを受け継いでほしい」という強い願いがあったのかもしれません。

■婚約指輪にもぴったり。リフォームもできる!
このように、「Bijou de famille」には新品の指輪にはない特別感や、その家族だけの深い思いが込められている宝石です。婚約指輪としても、これ以上ない贈り物と言えるでしょう。伝統を重んじるヨーロッパでは、新しい宝石を購入する際、「後の世代にも引き継いでいける良いものを」と先々のことまで考えて選ぶ方が大変多いそうです。

仮にデザインが今風でなかったり、自分の指に似合わないデザインだったりした場合は、リフォームに出すのもひとつです。宝石のみを取り出し、他の部分のデザインを変えれば、家族の伝統は引き継ぎつつもデザインは新しい、そんな“世界にひとつのリング”に変えることができるでしょう。既存の宝石を使ってリフォームすれば、基本的には新品を買うより価格も抑えられるので、そうした点も魅力ですよね。

家族の歴史、そして何世代もの愛情を引き継いできた、「Bijou de famille」。皆さんも、もしどちらかの家に引き継がれている「Bijou de famille」があった場合は、ぜひ婚約指輪として検討してみてはいかがでしょうか。受け継ぐ際には、「おじいちゃんはこんな風にプロポーズしてくれた」「お母さんはこんな風にもらったよ」といったエピソードも併せて聞けたら、より特別なものと感じられそうですね。